その後、中国全土で愛唱されている民謡「茉莉花」(ジャスミンの花)が演奏され、揚琴ののびやかな音色は中国の広大な風景を思わせ、中国音楽特有の音の配列が心地よく流れていました。

 最後は「さくら」を演奏していただきましたが、日本人である石原さんが中国の名楽器で奏でる日本の心は、きっとこの場にいたみんなの胸の奥深くに沁み通ったことでしょう。
案内の頁

 揚琴(ヤンチン、ヨーチン)は、約500年前にペルシャ(現在のイラン)
から中国に伝わり発展して来たといわれています。中国では揚琴が
他国から伝わって来た名残として、 数十年前までは、外国を表す
「洋」を使って「洋琴」と書いていましたが、中国の楽器として定着した
ことと民俗意識の高揚に伴い、「洋」→「揚」と変化したそうです。

 揚琴は台形の木箱の共鳴胴の上に150本ほどの弦が張ってある
打弦楽器です。 その構造はちょうどグランドピアノの蓋をあけて中を
覗いたところに似ていますが、 ピアノが木のハンマーで弦を叩くのに
対して、揚琴では竹の先に虫ゴムを施したバチで弦を叩いて音を出し
ます。

 この日、石原さんにお持ち頂いた揚琴は、木の塗りが見た目にも美しく、
彫った模様や花の絵柄が、いかにも中国の名器という感じでした。

 楽器には色々な種類かあるようですが、ここにあるのは402型という
タイプで、5オクターブ、約150本の弦でできています。高音の弦では
1つのブリッジに5本、低音の弦では2本など数が異なりますが、同じ音の
弦が何本かずつある複弦になっています。音は同じでも調律は1本ずつ
しなければならず、150本以上もの弦の調律にはプロでも15分以上かかる
とのことで、精緻な作業が目に浮かぶようです。
  

 「風薫る五月」という言葉がピッタリの清々しい初夏。5月17日、「山の上ホテル」本館地階『ラヴィ』にて第8回交流会が行われ
ました。今回は、珍しい中国の楽器、『揚琴(ようきん)』の演奏とお話を石原礼子さん(学16C)に披露していただきました。

 関東ウィメンズくらぶ代表の藤岡さん(学33H)の開会挨拶に続いて、本日の司会、西村さん(学49P)よりゲストの紹介があり
ました。
 本日のゲスト、石原礼子さんは日本では数少ない揚琴の演奏家。早速、中国と日本でヒットした2つの名曲を演奏していただき
ました。

「夜来香(イエライシャン)」と「見上げてごらん夜の星を」です。

             〜演奏曲目〜

@夜来香(イエライシャン)      D太湖美
A見上げてごらん夜の星を     E川の流れのように
B花                    F茉莉花(ジャスミンの花)
C上を向いて歩こう           Gさくら
 

 演奏の後、石原さんに揚琴との出逢いについて伺いました。
 石原さんは、1997年、ご主人の北京赴任に伴い同地に渡り、そこで
約5年半を過ごされました。その間に訪れた上海の夕食レストランで、
この揚琴の調べを初めて耳にしてすっかり魅了され、自ら奏でてみたいと、
習い始められました。

 民俗楽器の教室に通われましたが、当初は中国人講師の説明が理解
できず、中国語で習うことの難しさに苦労されたとのことです。教室から帰ると
すぐにノートに揚琴の弦の絵を描き、どこを叩けば、“ド”の音が出るか…など
一つずつ印をつけて覚えていかれました。練習曲が進むにつれ、調が変わると
叩く位置も変わり、大変だったとも話しておられました。

 2003年に帰国された後も、日本在住の揚琴演奏家に師事する一方、
デイサービスや老人施設などで、ボランティアの演奏を続けていらっしゃいます。
 お話の後、日本曲「花」と「上を向いて歩こう」を、出席者全員で揚琴の演奏に
合わせて合唱しました。みんなで声を出して歌うことで盛り上がり、リラックスした
和やかな時間を過ごすことができました。揚琴伴奏による2曲の合唱の後、
今度は揚琴という楽器についての説明をいただきました。

 揚琴を囲んでの集合写真の後、各テーブルに分かれて着席すると、世話人、田辺さん(学22EA)の
発声で乾杯となり、フレンチの昼食会が始まりました。

 どのテーブルでも、和やかにおしゃべりと好みのドリンクがほどよく進みました。その中で、ウィメンズ
くらぶを通じての情報交換やお知らせの場が設けられ、お開きとなりました。


            (文責: 竹田 元美/学30EB)


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 演奏の後は、揚琴の周りにみんなで集まり、Q&Aコーナーと題して、いろいろと質疑応答がされました。ピアノと
違い主に左手で主旋律、右手で伴奏をすること、楽譜は音符♪ではなく数字の羅列になっていること、また日本曲の
楽譜があまりないことなどを教えていただきました。何人かの参加者は、実際にバチで叩いて音を出してみて、この
珍しい楽器を身近に感じることができたと思います。      

 お話をされている時の穏やかな様子とは変わって、
演奏されている石原さんは、両腕をしならせてバチを
大きく振り上げ弦をダイナミックに叩いて力強い音を
奏でたり、繊細な動きで細かく優しい音を出されたり、
気持ちのこもった真剣な面持ちでとても素敵でした。